
豪州が石炭発電を代替する道のり
安価で豊富な再生可能エネルギーがオーストラリアのエネルギーミックスを変える中、老朽化した化石燃料の電力インフラを廃棄する計画が加速している。豪州最大の石炭火力発電所であるエラリングはその最たる例だ。
(ブルームバーグ) --ウクライナ侵攻により、米国と欧州はロシアの化石燃料を放棄する戦時中の任務に就いた。このシリーズでは、政治的・財政的な障壁を低くすることで、ゼロカーボン代替を加速させることを考えていくことになる。
豪州最大の石炭火力発電所であるエラリング発電所は、操業開始から10年以上が経過し、老朽化が進んでいるため、空気は熱く、砂が多く、金属の味がする。
年間600万トンもの石炭がこの発電所のタービンホールで粉砕され、鉄を溶かすのに十分な摂氏1,480度の炉に積み込まれて、24階建ての高さの水を張ったボイラーを加熱する。このプロセスで発生する蒸気は、巨大なタービンを回すのに十分で、年間約2.9ギガワットの電力を発電する。これは、豪州で最も人口の多い州の電力需要の4分の1に相当する。
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