日本の門前に迫る野蛮人に対するウォーレン・バフェットの助言 - ガロウド・リーディ
ウォーレン・バフェット。Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg via Getty Images.

日本の門前に迫る野蛮人に対するウォーレン・バフェットの助言 - ガロウド・リーディ

アクティビスト投資やプライベート・エクイティが伸びているが、だからといって欧米型の経営がすべての答えを持っているわけではない。

ブルームバーグ

(ブルームバーグ・オピニオン) -- もし野蛮人が門の前にいるのなら、日本は彼らを受け入れている。日本では、海外のプライベート・エクイティ・ファンドやアクティビスト投資家の受け入れが進んでいる。この動きは、堅苦しい取締役会に欧米の経営者の比類なき知恵を取り入れる機会を与えるものだ。しかし、実際には、専門知識は簡単に逆流しうるのだ。

今回の株主総会では、過去最多の77社が株主提案に直面し、その多くが外国人投資家だった。その重要な例が、長年続いている東芝の非公開化の試みで、先週、活動的なヘッジファンドの代表2名が、長年苦境に立たされていた東芝の取締役に加わったことで進展があった。この買収の可能性を、日本におけるプライベート・エクイティの将来を占うリトマス試験紙と見る向きもある。

しかし、外国人経営者にも汚点のない記録はない。日産自動車向けの自動車部品を製造しているカルソニックカンセイ(現マレリ・ホールディングス)のケースを考えてみよう。KKR & Co.によって非公開化されてからわずか数年で、なんと80億ドルもの負債を抱えて2019年にマニエッティ・マレリと合併し、裁判所主導で再生中だ。

コロナとサプライチェーンの危機が部分的には原因だが、トヨタ自動車に自動車部品を供給するマニエッティ・マレリの同業者デンソーは、昨年の利益を20億ドル近くに倍増させ、そうしたトラブルに見舞われていないようだ。多くの日本企業と同様、デンソーもパンデミックの間にすでにかなりの現金の山を築き、サプライチェーンの危機で自動車販売が揺らぐ中、重要な緩衝材となった。

外国人投資家は、日本企業の多額の現金は無駄であり、適切な経営陣が配置されれば、「解き放つ」ことができる資源であると見なすことが多い。それは、経験豊富な製造業の経営者を、弁護士や財務担当者、MBA取得者に置き換えることを意味する。

しかし、日本への投資について、ウォーレン・バフェットという別の視点も考えてみよう。日本では特に尊敬されているバークシャー・ハサウェイの創業者バフェットは、2020年に日本の5大商社に60億ドルを投じたことで有名だ。彼のアプローチは、完全にパッシブであることだ

「我々は投資家であり、日本政府、投資家、国民、投資先企業のCEOに何をすべきかを指示するという考えで資金を投入していない」とバフェットはミッション・バリュー・パートナーズのアンドリュー・マクダーモットとのやりとりに記しており、先ごろ東京で行われた在日米国商工会議所(ACCJ)株主フォーラムでマクダーモットがその内容を披露している。テネシー州ナッシュビルを拠点とする同ファンドは、長年にわたり日本に投資している。

欧米人は、「我々は日本から学ぶことは何もないが、日本は我々から学ぶべきことが莫大にある。日本が生徒で、私たちが先生だ」というアプローチをとりがちだが、このような考え方は、「事実誤認であるだけでなく、日本がうまくいっているところからわれわれが学ぶことを妨げるので、悪質だ」と彼はマクダーモットは言う。

マクダーモットは、日本が欧米流のマネジメントを採用し、役員会で製造業の経験を放棄することには慎重であるべきだと主張している。ボーイング、ゼネラル・エレクトリック、インテルなど、かつて隆盛を誇ったアメリカのメーカーが最近苦戦しているのは、技術的専門知識を軽視した利益優先の経営が危険な証拠であると指摘する。

マクダーモットの指摘はもっともで、東芝自身もその一例である。過去10年間、東芝の株主還元策、不運な分割計画、そして現在では日本の通産省が最終的に許可しないかもしれない非公開化など、増え続けるアクティビスト投資家を満足させるためにほとんどを費やしてきたが、同業の日立製作所はアクティビストや新聞の見出しになることをほとんど避けて、静かに過去最高益を更新している。

多くの投資家は、比較的知名度の低い元最高経営責任者(CEO)の名前を挙げるのに苦労するだろう。元鉄道システムエンジニアの東原敏昭氏は、今年会長になる前に、外部の介入なしに赤字のコングロマリットを利益マシンに変えるのに貢献した人物である。他にも、かつて同業だった富士フイルムホールディングス(現在も300億ドルの企業)とイーストマン・コダック(現在はミーム株)の古典的な分岐点から、日本の自動車メーカーが世界で電池が足りなくなるかもしれない電気自動車(EV)への取り組みに消極的になるなど、日本の経営者の賢明さを示す例はたくさんある。

もちろん、日本企業のすべてが良いわけではなく、アクティビストのすべてが悪いわけでもない。日本の取締役会のスチュワードシップ(受託責任)のキーワードとなったオリンパス株式会社の経営陣は、バリューアクト・キャピタル・マネージメントが同社の新しい方向性を示すのに貢献したと賞賛している。最近では、エレベータメーカーであるフジテック株式会社の眉唾な行動を発見したオアシスのセス・フィッシャーは賞賛に値する。

しかし、日本の取締役会は変わっていないと思っているのなら、考え直してほしい。総会シーズンそのものが、株主総会を妨害すると脅すような総会屋がいた時代はとっくに終わっており、立派なデモンストレーションになっている。朝日新聞は今週、こうしたゆすりがピーク時から97%減少したと報じた。外国人投資家もバフェットに倣い、何が学べるかを見極める時期に来ているのではないだろうか。

Gearoid Reidy. Warren Buffett Has Advice for the Barbarians at Japan’s Gate: Gearoid Reidy.