ゲーム業界で最も嫌われている経営者、ユニティCEOによるメタバースの大冒険
2018年9月5日(水)、米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催されたTechCrunch Disrupt 2018サミットで講演するUnity Technologies SFの最高経営責任者ジョン・リシテーロ。

ゲーム業界で最も嫌われている経営者、ユニティCEOによるメタバースの大冒険

UnityのCEOであるジョン・リッチティエッロは、EAを去った後、モバイルゲームは広告まみれの荒れ地に変えた。そして今、彼は仮想世界の商業化に会社の未来を賭けている。

ブルームバーグ

(ブルームバーグ・ビジネスウィーク) -- ジョン・リッチティエッロはメタバースの頂点にいた。昨年11月、ユニティ・ソフトウェア(Unity Software)の最高経営責任者(CEO)は、Zoomのタウンホールで従業員にあるニュースについて話した。同社は、映画「ロード・オブ・ザ・リング」やテレビドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」を手がける視覚効果専門店WetaFXの技術部門を買収しようとしていたのだ。16億ドルの取引により、没入型デジタルワールドや超リアルなアバターなど、あらゆる種類の拡張現実や仮想現実を征服するために必要な3D開発ツールがUnityに与えられるとリッチティエッロは信じていた。「この分野のプレイヤーから、文字通りあらゆるもののための主要なアーティスト・プラットフォームになる可能性があります」と彼は従業員に語った。

Unityは、大人気アプリ「Pokémon Go」の制作に使用したNiantic Inc.や、「Cities.Skylines」「Cuphead」などのヒット作を制作した小規模スタジオなどのサードパーティにライセンスされており、簡単に構築できるゲームエンジンとして開発者に愛用されている。しかし、同社の収益の多くは、最近多くのインターネット企業が行っているように、ターゲット広告によってもたらされている。iPhoneの無料カジノや脳トレアプリで10秒間のCMを見たことがある人は、Unityが配信している可能性が高い。最もホットな視覚効果ツールを取得することで、同社はメタバース(SFオタクやシリコンバレーの有力者が話題に絶やさない3D環境の総称)に深く分け入ることができる。

この記事は有料会員のみご覧いただけます

購読する
既にアカウントをお持ちの方 ログイン