![アップルとゴールドマンの貯蓄口座、預金残高100億ドルを突破[ブルームバーグ]](/content/images/size/w2640/2023/08/400729344.jpg)
アップルとゴールドマンの貯蓄口座、預金残高100億ドルを突破[ブルームバーグ]
米アップルは2日、ゴールドマン・サックス・グループとの提携で4月に米国で提供を開始した預金口座の残高が100億ドル(約1兆4300億円)に達したと発表した。ゴールドマンとの提携解消が臆測される中でも同サービスの堅調さが示された。
米アップルは2日、ゴールドマン・サックス・グループとの提携で4月に米国で提供を開始した預金口座の残高が100億ドル(約1兆4300億円)に達したと発表した。ゴールドマンとの提携解消が臆測される中でも同サービスの堅調さが示された。
アップルは発表資料で、現在までに貯蓄口座のユーザーの97%がクレジットカード「アップルカード」使用で得られるキャッシュバックをゴールドマンの普通口座に自動的に入金できるサービスの利用を選んだと説明した。
同口座は「iPhone(アイフォーン)」の「ウォレット」アプリ上で残高などの情報を確認できる。年利は4.15%。
米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は6月、ゴールドマンがアップルとの提携解消を検討していると報道。ゴールドマンがアップル・クレジットカードやその他のアップルとの合弁事業の引き継ぎでアメリカン・エキスプレス(アメックス)と交渉していると伝えていた。
同サービスを巡ってはユーザーの預金引き出しに数日を要するという問題も生じた。一部ユーザーからは簡単に現金を引き出せないとの苦情がアップルに寄せられた。ティム・クック最高経営責任者(CEO)は6月のインタビューで、不正防止のためのセキュリティーシステムが原因だったと説明した。
また、アップルカードを含めた消費者向け金融サービスの黒字化を目指すゴールドマンの取り組みは難航している。こうした問題が重なり、ゴールドマンの提携解消の臆測が広がった。
ただ2日のアップルの発表文書では、両社とも預金サービスに関して明るい見通しを示した。
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