
スタートアップ株のセカンダリー市場が活況:VCは「バーゲン」とみる
セカンダリー市場(株式非公開の新興企業を支援する投資家が株式を他の投資家に売却できる市場)には、ベンチャーキャピタル(VC)ファンドや他のマネーマネジャーが関心を寄せている。
(Bloomberg) – セカンダリー市場(株式非公開の新興企業を支援する投資家が株式を他の投資家に売却できる市場)には、ベンチャーキャピタル(VC)ファンドや他のマネーマネジャーが関心を寄せている。
資金繰りに窮した創業者、従業員、投資家は、ハイテク企業の人員削減の波、低迷するIPO市場、金利上昇の中、株式の売却を迫られている。これが株価を押し下げる要因となっている。フォージ・グローバル・ホールディングスのレポートによると、5月31日現在、新興企業の株式は、直近の資金調達時の評価額と比較して、中央値で61%のディスカウントで取引されている。
これは、2008年の金融危機以来、セカンダリー市場で最もホットな機会である。EquityZenの創設者であるフィル・ハスレットは、「これは大変革だ」と語る。年前までは、ヘッジファンドやVCはセカンダリー市場を敬遠していたが、「今、彼らには資金がある」。
アンドリーセン・ホロウィッツはますますセカンダリー市場で株式を購入するようになっており、ベイン・キャピタル・ベンチャーズ、ベッセマー・ベンチャー・パートナーズ、クライナー・パーキンスは、既存の投資先企業の株式を増やすためにセカンダリー市場を利用している。コーチュー・マネジメントやタイガー・グローバル・マネジメントなどのヘッジファンド大手も、積極的に案件を探しているという。プライベート・エクイティ・ファームのような新しい参加者さえも引き寄せている。
オンラインチケットベンダーのSeatGeekを長年支援してきたVC、アクセルもその一例だ。昨年夏、同社は「素晴らしい価格」で株式を取得することができた、とパートナーのリッチ・ウォンはインタビューで語った。それ以来アクセルは、クラウド・コンピューティング・ソフトウェアのプロバイダーであるVercelや、デベロッパー・ソフトウェア・メーカーのSentryなど、すでに所有している他の事業にも数千万ドルを注ぎ込んでいる、とウォンは語った。