![中国かインドか? 来るべきアジア・ブームへの投資法[ブルームバーグ]](/content/images/size/w2640/2023/08/400818289.jpg)
中国かインドか? 来るべきアジア・ブームへの投資法[ブルームバーグ]
今や世界で最も人口の多い国となったインドは、数十年にわたる投資ブームに見舞われる可能性がある。ゴールドマン・サックス・グループのアナリストは、世界の株式時価総額に占めるインドのシェアは現在から2075年の間に4倍になり、12%に達すると予想している
(ブルームバーグ・マーケッツ) -- マネー・マネジャーは歴史的な転換期を迎えている。インドの人口は14億3,000万人で、今年中国を追い抜いた。
今や世界で最も人口の多い国となったインドは、数十年にわたる投資ブームに見舞われる可能性がある。ゴールドマン・サックス・グループのアナリストは、世界の株式時価総額に占めるインドのシェアは現在から2075年の間に4倍になり、12%に達すると予想している(同期間中、アメリカのシェアは半分の22%に低下すると予測されている)。
インドと中国はともに、新興国の経済成長から利益を得るチャンスを投資家に提供している。中国は世界第2位の経済大国で、巨大な消費市場と高度な製造業を特徴としている。インドは欧米と友好的な関係にあり、若い労働力が多い。経済成長率は年率6%から7%で、中国を上回ると予想されている。芽生えつつある中産階級は、必需品をはるかに超える支出をするだろう。
ニューバーガー・バーマンで新興市場株式を担当するポートフォリオ・マネジャーのコンラッド・サルダンハは、企業が中国に代わる製造業を探すことで、インドは恩恵を受けるだろうと言う。「インドはおそらく、世界的に最も優れた構造的成長ストーリーのひとつだろう」と彼は言う。フランクリン・テンプルトンのポートフォリオ・マネジメント・ディレクターであるスクマール・ラジャは、インドではプレミアム製品を含む個人消費が増加しており、新たな投資機会が生まれるだろうと語る。
しかし、ピクテ・ウェルス・マネジメントのアジア担当チーフ・インベストメント・オフィサー、ユーグ・リアランは、インド株は割高だと言う。インドの株式ベンチマークは、2016年から2022年まですべての年で上昇している。「今後12ヶ月から24ヶ月の間、経済が再加速すると予想され、現在の株式バリュエーションが低いことを考えると、中国を選好する」と彼は言う。
必ずしも二者択一ではないものの、投資家はアジアの巨大市場である2つの市場を比較しながら、どこに賭けるかを決めるようになってきている。人口動態の変化から恩恵を受けそうなセクターや銘柄はどれか、続きをお読みいただきたい。インタビューは6月に行われたもので、わかりやすく編集されている− John Cheng, Jiyeun Lee, Ishika Mookerjee, Hideyuki Sano, Yiqin Shenらがこのインタビューに協力した。