
日銀がしたのは政策変更以外の何でもない―Richard Cookson
中央銀行が利回りを操作する長年の政策から脱却しつつあるという明らかな事実を、妥協案で覆い隠すことはできない。市場は、中曽宏氏ともう一人の次期総裁候補者である雨宮正佳日銀副総裁がともにタカ派であることを知っている。
(ブルームバーグ・オピニオン) --日本銀行が10年物国債利回りの目標上限を0.25%から0.5%に引き上げたことは、就任から10年を迎える黒田東彦総裁が市場を不意打ちしたもう一つのケースとして示された。黒田総裁は、この変更をほとんど専門的な用語で説明した。黒田総裁は、中央銀行はインフレ率が再び下がると考えており、イールドカーブ・コントロール政策を放棄したわけではない、と述べた。この措置の目的は、債券市場の機能を向上させることにある。実際、10年債が全く取引されない日もある。