英国最大の水道会社、干ばつ対策でデータセンターの水利用状況を調査

英国の一部が干ばつに見舞われる中、同国最大の水道会社テムズ・ウォーターはロンドン周辺を管轄する地域のデータセンターが使用する水資源の量について調査を開始した。

データセンター・ダイナミクスによると、ロンドンとテムズバレーの一部を管轄するこの水道会社は、ロンドンとM4高速道路沿いに立地する多くのデータセンターで使用されている水の量を把握するための「標的型演習」を開始したと述べている。

この調査には、ヨーロッパで最も多くのデータセンターが集中しているロンドンの西に位置するスラウも含まれている。

「データセンターでは、冷却に飲料水を使用する必要はありません」とテムズウォーターの戦略的開発マネージャーであるジョン・ハーノンは、フィナンシャルタイムズ(FT)に「私たちは、飲料水ではない生の水をどのように使用し、再利用できるかを検討したいと考えています」と語った。

「追加の保管と冷却手順に関する指導により、これらの新しいセンターが要求する水の量はすでに大幅に減少しています」

一方、テムズ・ウォーターは、老朽化した配管からの漏水によって批判を浴びており、同社のネットワークは供給する水のほぼ4分の1、一説には1日6億リットル以上が失われていると言われている。

また、データセンター事業者は最近、ロンドンとその周辺に増え続ける施設が消費する電力量について批判の対象となっており、このためロンドン西部の新しい住宅プロジェクトに使える電力が不足しているとする記事がFTに掲載されている。