シリコンバレーはまだ王者、ウーバーの初期投資家が語る[ブルームバーグ]
テキサス州オースティンでインタビュー中のビル・ガーリー。カメラマン: Jordan Vonderhaar/Bloomberg

シリコンバレーはまだ王者、ウーバーの初期投資家が語る[ブルームバーグ]

(ブルームバーグ) -- ウーバー・テクノロジーズへの初期投資で巨万の富を築いたビル・ガーリーは現在、ベンチャーキャピタル会社ベンチマークに所属するものの、積極的な投資家とは言えないようだ。彼が現在テキサス州オースティンに住んでいることがその理由の1つだ。しかし、テクノロジー企業の起業を考えている人にとっては、シリコンバレーは今でも最適の場所だとガーリーは言う。

『The Circuit With Emily Chang』の最新エピソードで、私はオースティンのダウンタウンでガーリーに会った。カリフォルニアは輝きを失ったと言うだろうと思っていた。パンデミック以来、ベイエリアが今でも会社を興すのに最適な場所かどうかについては、かなりの議論がある。ガーリーの見解は変わっていない。

「もし私が22歳の創業者のような若者だったら、シリコンバレーに行くだろう」

「他の都市には問題がある。だから、最も決断力のある創業者を引きつけることができるかどうか、疑問があると思う」。

ベンチマークで、ガーリーはOpenTable、Stitch Fix、Zillowの初期支援者だった。彼が最も儲けた(そして有名になった)のはUberだ。共同創業者のトラビス・カラニックとの劇的な対立は、ガーリーが画策したリーダーシップの交代で頂点に達し、ベストセラーとなった本と米テレビネットワークShowtimeのドラマ『Super Pumped』で描かれた(ガーリーのキャラクターは、『Friday Night Lights』で有名なカイル・チャンドラーが演じている)。

ガーリーは21年以上在籍したベンチマークから2020年に退任した。テキサス州出身のガーリーは、妻と結婚したとき、引退したらテキサスに戻ると約束したという。

成功の秘訣について尋ねると、ガーリーはこう答えた。その理由は、ホームラン性の打球を前にして、そのオプションを最大限に生かそうとしているからだ。「そのためには、ありとあらゆる岩の下を探さなければならない」と、アスリート並みの比喩を交えて彼は言った。「もしあなたが新しいビジネスモデルや新しいプラットフォーム、つまりAIを研究していないなら、もしあなたがすべてのミーティングに参加していないなら、成功する可能性を下げていることになる。疲れるゲームだよ」。

バーベキューと並んで、それほどハッスルする必要がないのもオースティンでの生活の利点だ。私たちは彼の好物であるビーフ・ブリスケットの皿をシェアした。ガーリーは地元のコンサートに頻繁に足を運び、アメリカン・アイドルのファンだという。新進気鋭のミュージシャンは、起業家志望者と共通点が多いとガーリーは言う。「私が両者について好きなのは、旅の最初の段階で誰かと交わることができ、彼らが何か大きな素晴らしいものへと花開くのを見ることができることだ」。

Silicon Valley Is Still King, Says Early Uber Investor

By Emily Chang

© 2023 Bloomberg L.P.

翻訳:吉田拓史、株式会社アクシオンテクノロジーズ

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