インド、300億ドルを投じてクリーン電力用の送電網を整備する計画を発表
インド、ガンディナガルで開催された防衛エキスポ2022で演説するナレンドラ・モディ首相。

インド、300億ドルを投じてクリーン電力用の送電網を整備する計画を発表

インドは、2030年までにクリーン電力の容量をほぼ3倍に増やすことを目指し、再生可能発電を接続する送電線を建設する2兆4400億ルピー(約296億ドル)の計画を発表した。

(ブルームバーグ) — インドは、2030年までにクリーン電力の容量をほぼ3倍に増やすことを目指し、再生可能発電を接続する送電線を建設する2兆4400億ルピー(約296億ドル)の計画を発表した。

このプロジェクトは、ラジャスタン州とグジャラート州の太陽が降り注ぐ砂漠にある太陽光発電所と、タミルナドゥ州の風力発電所を全国ネットワークに接続すると、電力省は声明で述べている。これは、インドの地域間送電能力を、10年後までに112ギガワットから150ギガワットまで引き上げるのに役立つだろう。

インドでは送電線の不足が再生可能エネルギーの普及を阻んできた。2070年までにネットゼロを目指すインドでは、発電所から遠く離れた都市や産業の拠点にクリーンな電力を供給するために、この不足を解消する必要がある。

インドでは、非化石燃料による発電能力が173ギガワットあるが、2030年までにこれを3倍近い500ギガワットにする計画だ。送電計画には、長距離送電のための変圧器や高圧線の建設、洋上風力発電プロジェクトからの電力を送るための海底ケーブルの敷設などが含まれている。

電力ネットワーク部門はこの計画を歓迎したが、契約締結の方法については注意を促した。民間の送電事業者は、国営のPower Grid Corp. of India Ltd.に競争なしでプロジェクトの一部を割り当てる現在のやり方ではなく、すべてのプロジェクトを競争入札で割り当てるようニューデリーに働きかけている。

「この計画は業界にとって非常に大きなチャンスであり、インドの自然エネルギーへの野望にとって絶対に欠かせないものです」と、民間電力事業者を代表するロビー団体Electric Power Transmission Associationの事務局長であるVijay Chhibberは述べた。「これらのプロジェクトがどのように受注されるかを完全に明らかにすることが必要です」

Rajesh Kumar Singh. India Unveils $30 Billion Plan to Upgrade Grid for Clean Power.

© 2022 Bloomberg L.P.

翻訳:吉田拓史、株式会社アクシオンテクノロジーズ

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