
ロシアの戦争が世界の石炭依存を加速させる
ロシアのウクライナ侵攻は、世界のエネルギー市場に連鎖反応を引き起こし、石炭はさらに脚光を浴びている。多くの人がもうすぐ廃れるだろうと考えていた石炭という燃料への依存は、今やかつてないほど強くなっている。
ドイツとイタリアでは、一度は廃炉になった石炭火力発電所が第2の人生のために検討されている。南アフリカでは、喜望峰を回ってヨーロッパに向かう、通常なら静かな航路に、より多くの石炭を積んだ船が乗り込んでいる。米国ではここ10年で最大の石炭火力発電が復活し、中国では閉鎖された炭鉱が再開され、新しい炭鉱の建設が計画されている。
多くの人がもうすぐ廃れるだろうと考えていた石炭という燃料への依存は、今やかつてないほど強くなっている。
天然ガスが不足し、パンデミック規制が解除されて電力需要が急増した昨年から、需要は増加の一途をたどっている。しかし、ロシアのウクライナ侵攻によって石炭市場は急拡大し、電力会社は供給不足にあえぎ、価格は過去最高水準に上昇するというドミノ倒し現象が起きている。
この記事は有料会員のみご覧いただけます
購読する既にアカウントをお持ちの方 ログイン