
仏原発の復活は新たな原子炉の欠陥で妨げられた
フランスの原子力産業は復活を遂げるはずだったが、今週、一部の原子炉でさらなる欠陥が発見されたことで、今年も昨年と同じように困難になるかもしれないという懸念が強まっている。
(ブルームバーグ) --フランスの原子力産業は復活を遂げるはずだったが、今週、一部の原子炉でさらなる欠陥が発見されたことで、今年も昨年と同じように困難になるかもしれないという懸念が強まっている。
フランス電力が保有する56基の原子力発電所は、長い間ヨーロッパのエネルギーシステムの基幹を担ってきたが、2022年にはむしろ石臼のような存在になっていた。配管のひび割れを修理するために原子炉が停止したため、同社の原子力発電量は1988年以来最低となり、ロシアが天然ガスの輸出を絞ったように、この地域は化石燃料への依存度を高めている。
ウクライナ侵攻がエネルギー安全保障に及ぼす長期的な影響に、大陸はまだ取り組んでいる。電力取引業者から政治指導者まで、誰もがフランスが今年、ようやく「邪魔」から「助け」に転じることができると期待していた。
ノルウェーのコンサルタント、Rystad Energy ASの電力・再生可能エネルギー調査担当シニアアナリスト、ファビアン・ロニンゲンは、「EDFが2023年に、2022年の非常に低い水準に比べて発電量を大幅に増加させる強力なカムバックができなければ、2022年がフランスの原子力発電の新しい標準になる恐れがある」と述べた。