
グローバル企業が注目する、中国の製造拠点に代わるアジアの選択肢

1987年、パナソニックは中国に冒険的な賭けをした。当時、パナソニックの母国である日本は世界的な製造業大国であり、中国の経済規模はカナダと同程度だった。そのため、パナソニックが北京でテレビ用のブラウン管を製造する合弁会社を設立したときは、眉をひそめた。やがて、日本やその他の国の家電メーカーも、中国に進出し、安価で豊富な労働力を手に入れるようになった。それから30年、中国は数兆ドル規模の家電産業の中心的存在となった。2021年の電子製品・部品の輸出額は、世界全体の3.3兆ドルのうち、1兆ドルに達している。最近では、中国を避けるのは、勇敢な企業であることを意味する。