ビザとマスターカードの二社独占は解体可能か?
VisaとMastercardのクレジットカード。Daniel Acker/Bloomberg

ビザとマスターカードの二社独占は解体可能か?

ビザとマスターカードの二社独占は、アメリカの消費者と小売業者にとって大きな負担となっており、彼らが抱える不満に応えようとするフィンテック新興企業や連邦準備銀行(FRB)、デジタル通貨の脅威にさらされている。

エコノミスト(英国)

ワシントン近郊のジョージタウンで小さな自転車店を営むマット・ムーアは、「まるでベガスのようだ」と言う。「どうせやられるのは分かっていても、どうすれば一番やられないかが問題なんだ」。インターチェンジ(銀行やクレジットカード発行会社が加盟店に対して支払い手数料を請求する制度)は、多くの小売業者から嫌われている。ロビー団体である全米小売業協会によると、加盟店は毎年1,380億ドルの手数料を支払っており、賃金に次いで大きなコストとなっている。また、買い物客はこの制度にあまり強い印象を抱いておらず、ほとんど意識していないようだが、店頭価格が上昇する結果、買い物客も苦境に立たされている。

アメリカは、主要経済国の中で最も高額なインターチェンジ・フィー(加盟店手数料)を徴収している国だ。この手数料は、主に2つの企業に利益をもたらしている。ビザとマスターカードは、アメリカのクレジットカード取引の4分の3以上をサポートしている。その結果、昨年の純利益率はそれぞれ51%と46%となり、世界で最も収益性の高い2社となっている。S&P500の全企業(不動産投資信託を除く)を、昨年、5年前、10年前の平均純利益率でランキングしてみると、毎回トップ20に入るのは4社だけである。そのうち2社は金融IT企業で、インターコンチネンタル取引所(ICE)とCMEグループである。その他は、マスターカードとビザである。

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