
中国、電力需要が少なくなる旧正月に太陽光発電が過剰に
中国最大の太陽光発電地域は、需要が少ない時期に送電網を圧迫しないよう、旧正月の休暇中に屋上パネルのスイッチを切るよう各家庭に命じている。
(ブルームバーグ) -- 中国最大の太陽光発電地域は、需要が少ない時期に送電網を圧迫しないよう、旧正月の休暇中に屋上パネルのスイッチを切るよう各家庭に命じている。
山東省は1月19日から28日まで低電圧分散型太陽光発電の稼働を停止させると、Solarbeは地元当局が出した通知を引用して報じた。電力需要は通常、工場が閉鎖され労働者が帰宅するため休暇中に低下するが、一部の石炭発電所は冬に家庭を暖かく保つための熱も供給するため、稼働を続ける必要があるのである。
青島ビールで有名で、ドイツより多くの人口を抱える沿岸部の省は、太陽光発電の容量でも中国をリードしている。昨年9月時点で40ギガワット近いパネルのうち、70%以上が家庭やオフィスビルの屋根に設置された、いわゆる分散型太陽光発電である。山東省は2018年から毎年旧正月に分散型太陽光発電を抑制する通達を出している。
分散型システムは、特に2021年夏に政府の支援プログラムが発表されて以来、中国でブームとなり、昨年新たに追加された太陽光発電容量の半分以上を占めた。しかし、特に成長が著しかった山東省などでは、その断続的な性質と蓄電システムの不足により、送電網が電力を十分に活用することが困難になっており、飽和点に達している可能性がある。
Luz Ding. China Province Has Too Much Solar Power for Lunar New Year.
© 2023 Bloomberg L.P.
翻訳:吉田拓史、株式会社アクシオンテクノロジーズ