韓国の電池メーカーがリン酸鉄リチウム(LFP) を採用、中国が先行か
3月にソウルで開催されたInterBattery展に出展したLG Energy Solutionのブース。韓国のバッテリーメーカーは、LFPセル技術を採用し始めている。ジャン・チュン/ブルームバーグ

韓国の電池メーカーがリン酸鉄リチウム(LFP) を採用、中国が先行か

韓国の電池大手はこれまで、主にニッケル電池に焦点を当て、中国が低温での性能の低さを理由に好む鉄系電池の研究はほとんど放置してきた。しかし、中国のライバル企業における最近の技術開発により、その認識は変わりつつある。

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(ブルームバーグ) -- 韓国の電池大手はこれまで、主にニッケル電池に焦点を当て、中国が低温での性能の低さを理由に好む鉄系電池の研究はほとんど放置してきた。しかし、中国のライバル企業における最近の技術開発により、その認識は変わりつつある。

韓国の電池メーカー3社(LGエナジーソリューション、サムスンSDI、SKオン)は、いわゆるリン酸鉄リチウム(LFP)電池技術に全力で取り組んでいると、浦項科学技術大学の教授で韓国の電池メーカーと研究を行っているByoungwoo Kangは言う。最も「情熱的」なのはSKオンで、市場シェアを拡大しようとしているようだ、とKangは言う。

SKオンは、3月にソウルで開催されたInterBattery会議で、韓国企業として初めてLFP電池のパイロット製品を展示した。この製品は、低温でエネルギー密度を高めることができるという。

SKオンで技術競争力を担当するバイスプレジデントのファン・ジェユンは、ハイパードライブの取材に対し、「高ニッケル電池の電極や材料の製造技術をLFP電池に応用することに成功した」と述べた。「SKオンでは、ポートフォリオの多様化を通じて、顧客の様々な要求に応え、グローバル競争力を高めようとしている」

LG Energy SolutionとSamsung SDIも、最新の決算説明会で、EV用のLFP電池を開発していると述べている。LGはエネルギー貯蔵システム用のLFP工場をアリゾナ州に建設する計画で、Samsungは2026年までにLFP電池を製造する韓国政府主導のプロジェクトに参加している。

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