「見えない檻」 中国はいかにして未来を取り締まるのか
2019年6月27日(木)、中国・上海で開催された展示会「MWC上海」のBeijing Megvii Co.のブースで、顔認識技術を実演するスクリーン。Qilai Shen/Bloomberg

「見えない檻」 中国はいかにして未来を取り締まるのか

中国の高度化した人民監視システムは、最先端のものだが、SFの世界ではよくある難問を提起している。もし、未来が実際に起こる前に警察が介入したら、未来が正確に予測されたことをどうやって知ることができるのだろうか?

ニューヨーク・タイムズ

[著者:Paul Mozur, Muyi Xiao, John Liu]中国に住む14億人以上の人々は、常に監視されている。街角や地下鉄の天井、ホテルのロビーやマンションなど、いたるところに設置された警察のカメラで記録されている。携帯電話は追跡され、買い物は監視され、オンラインチャットは検閲される。

今や、彼らの未来さえも監視下に置かれているのだ。

最新世代のテクノロジーは、日々の行動から収集された膨大なデータを掘り起こし、パターンや異常を発見し、犯罪や抗議行動を事前に予知することを約束する。犯罪歴のある者だけでなく、少数民族や移民労働者、精神病歴のある者など、中国政府から見た潜在的な問題児をターゲットにしているのだ。

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