
欧米の経済制裁によりドバイでの暗号資産相対取引の魅力が高まる
銀行規制強化でドバイの「暗号資産ショップ」が新たな魅力を獲得した。取引の痕跡の残らない相対取引(OTC)を行うショップは、経済制裁を受けるロシア人やイラン人を魅了している Coinsferaは潜在的な顧客の完全なチェックを行うとしている。
(ブルームバーグ) -- ドバイの超高層ビルのロビーでは、ドアマンが人気上昇中の「暗号資産ショップ」に関する問い合わせに応じ、顧客を5階の薄汚れた廊下を進んだ先にあるオフィス501に案内している。
この取引所は、ロシアやイランなど、欧米の制裁や現地の規制により銀行での送金が困難な人たちの間で人気が高まっているという。
相対取引(OTC)により、顧客は自国の通貨で暗号資産を購入し、販売でドバイのハードキャッシュを手に入れられる。暗号資産ショップ「コインスフェラ」では、顧客やスタッフによると、身分証明書を確認し、いくつかの質問に答えるだけで、数分で手続きが完了するそうだ。
顧客には、暗号通貨に手を出している一般人や、彼らをターゲットにしていないが銀行業務を複雑化させる資本規制や制限をかいくぐる人々がいる。しかし、制裁を受けたロシア人は、大きなOTCのためにドバイに出向いたことがあると、3人の関係者は述べている。
監視の目
ロシアに対する国際的な制裁はなく、UAEはロシアや他国で制裁を受けたロシア人に対して独自の罰則を課していないため、コインスフェラも他のOTCショップもそうしたビジネスを行うことを禁じられていない。