
インドは今年世界で最も急速に成長する経済大国となる可能性が高い
インド経済の試練と変革は、19世紀のアメリカを彷彿とさせる壮大さを持っている。広大な国内市場が形成され、企業は規模の経済によって成長することができる。何千万人もの貧困層が国内移動し、大胆な消費者層が生まれ、新しい技術で帝国が築かれている。莫大な投資を行う大物たちは、自分たちがインドのロックフェラーなのかカーネギーなのか、嬉々として議論している。
ナレンドラ・モディが首相として1期目を始めた2014年、インドは世界第10位の経済大国だった。その後7年間で40%の成長を遂げ(図表1)、大国では中国だけが53%の成長を遂げた。国際通貨基金(IMF)によれば、今年の成長率は8%で、大国の中では最高となる。IMFは、2027年までにインドは世界第5位の経済大国になり、GDPは市場価格でおよそ5兆ドルに達すると予測している。株式市場の規模では、アメリカ、中国、日本に次いで、すでに第4位となっている(図表2)。また、ユニコーン(10億ドル以上の価値を持つ未上場新興企業)の数は約100社で、アメリカ、中国に次いで3位である。
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