
ESG投資が見直されるようになった理由
最高レベルのグリーンウォッシングの疑惑がある中、ファンドが環境、社会、ガバナンスの要素をパッケージ化することはまだ意味があるのだろうか?
ESGという言葉は20年も前に生まれたが、すでにその寿命が尽きようとしているのかもしれない。
この頭字語は2004年に国連が委託した報告書で、「投資判断に環境、社会、企業統治(ESG)要素をよりよく取り入れる」ことを求めたことに端を発する。エンロンやワードコム、エクソンバルディーズ号の原油流出事故などの企業不祥事の後、金融機関は熱心に「グローバル・コンパクト」に署名した。
浸透するまでには時間がかかった。資産運用会社ピムコの分析によると、2005年5月から2018年5月の間、ESGについて言及されたのは決算報告の1%未満だった。しかし、ESGが主流になると、あっという間に企業のどこにでもあるような存在になった。パンデミックをきっかけに注目度が急上昇し、2021年5月には決算説明会のほぼ5分の1で言及されるようになった。
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