AIは私の仕事を奪うか? 投資家たちが夏のパーティーで話していること

最新のMarkets Live Pulse調査が示唆するところでは、金融関係者が7月4日に友人や家族と集まって料理をする際に、人工知能(AI)の話題が出る可能性が高い。

(Bloomberg) -- 最新のMarkets Live Pulse調査が示唆するところでは、金融関係者が7月4日に友人や家族と集まって料理をする際に、人工知能(AI)の話題が出る可能性が高い。

プロの投資家の約40%が、米国の祝日にハンバーガーやビールを囲みながらAIの話題になると予想しており、個人投資家の30%もこれに同意している。AIの最も目に見えるインパクトはハイテク株への資金流入だが、このテクノロジーはウェルス・マネジメントの世界を破壊しうるものとしても挙げられている。

夏のピクニックの話題を独占する投資トピックは?

アラスカ州アンカレッジにあるArtica Financial Servicesのファイナンシャル・プランナー、カシ・フェターズによれば、顧客はお金に関する会話でAIを話題にすることが多いという。「今求められているのは、常に適応し、学習し、変化し続けることです」と彼女は言い、若い投資家は「AIを敵ではなく、もうひとつの道具として見ています」と付け加えた。

Markets Live Pulseが世界の593人の回答者を対象に行った調査によると、景気後退のリスクもまた、7月4日のお祭りや同様の集まりで耳にする可能性のあるテーマとして浮上した。しかし同時に、希望的観測かもしれないが、個人投資家の48%、専門家の39%が、次の家族団らんの場ではファイナンスに関する会話は絶対に避けると答えている。

個人投資家よりもプロ投資家の方が貯蓄を増やすと答えた割合が高いのは、金融業界における人員削減の嵐が後押ししているのかもしれない。プロ投資家の54%が、今年は2022年よりも貯蓄を増やすと予想しているのに対し、金融業界で働いていない回答者は43%だった。

あなたは今年、貯蓄率を増やしますか?

この調査では、プロの投資家と個人投資家の貯蓄に対する考え方がある程度一致していることがわかった。両グループのほぼ3分の1が、「貯蓄口座、譲渡性預金 (CD)、マネー・マーケット・ファンド(MMF)のような『安全な』資産に資金の大半を預けている」と回答している。

投資家はすでに多くの現金をMMFに預けている。投資会社協会によると、6月28日現在の資産は5.4兆ドルで、2022年の同じ時点の4.5兆ドルと比較している。

60/40アプローチ

貯蓄に対する最も人気のあるアプローチは、安全資産と株式やオルタナティブのようなリスク資産に資金を振り分ける60/40ポートフォリオのようなもので、プロの投資家の48%、個人投資家の53%が選択している。

今年の投資ポートフォリオ(貯蓄を含む)がインフレ率を上回ると予想している投資家は、プロの投資家の56%、個人投資家の58%を占め、特に株式保有によるインフレ調整後の実質リターンに大きな期待を寄せている。

現時点では、株式ポートフォリオが今年のインフレ率を上回るという予測は、それほど議論の余地がないように思われる。そのポートフォリオがS&P500や、新世代のAI製品に必要なチップを製造するNVIDIAなど、今年の大半の上昇を後押ししたごく一握りの銘柄に投資されている限りは。年初にS&P500に投資していた場合、投資家は約16%の利益を得ていた。

インフレ率が依然として高く、金融市場の先行きも非常に不透明であるため、プロ投資家の中には、インフレ率を上回るリターンを期待する一つの方法として、給与を上げることを挙げる人もいる。個人投資家の10%に対し、プロ投資家の21%がそう答えた。しかし、来るべき不況に備えるため、全投資家の50%が日常的な支出を削減していると回答している。

不況に備えて、どのような対策をとっていますか?

全員が守りの姿勢を取っているわけではない。アンケート回答者の中には、「国債で待機し、不良不動産に手を出している」、あるいは「臨機応変に資金を投入するために現金を隠し持っている」と書き込んだ人もいる。

不況を見越して講じている措置に関する書き込みのほとんどが金融的なものであったが、ある回答者は個人的なものに焦点を当てていた。そして、AIは間違いなくそれを助けるアプリを作るために使われるだろう。

Will AI Take My Job? What Investors Are Discussing at Summer Parties

By Suzanne Woolley

© 2023 Bloomberg L.P.

翻訳:吉田拓史

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