アマゾン、物流施設内での黒人殺害予告やネオナチ示威行為を看過か

米イリノイ州ジョリエットにあるMDW2施設において、黒人労働者に対する人種差別的な殺害予告に対して同社が適切に対応せず、発言した従業員に報復を行ったとして、アマゾンの従業員26人が米国雇用機会均等委員会(EEOC)に苦情を申し立てた。

シカゴ・トリビューンが取材した擁護団体「Warehouse Workers for Justice」によると、5月下旬、労働者は施設内のトイレの壁に「黒人は死ぬ」「物流施設内の黒人をぶちのめせ」と書かれたメッセージを見つけたという。加えて誰かが匿名で黒人労働者に対する脅迫の電話を施設にかけたという。

トリビューンによると、アマゾンは従業員に、名南部の人種差別と白人至上主義の象徴ともみなされている南部連合旗をあしらった服を着ることを許可したと従業員は主張している。Warehouse Workers for Justiceのエグゼクティブディレクター、マルコス・セニケロスは最近、MDW2でナチスのシンボル「卍」や反ユダヤ的メッセージの落書きがあったと述べている。

トリビューンによると、元従業員のトリ・デイビスは、会社が自分と同僚を守るために動かなければ法的措置を取ると主張した後、アマゾンが彼女を解雇したと主張している。

一部の施設で人種差別を止められなかったという非難に直面している企業は、アマゾンだけではない。テスラはカリフォルニア州フリーモントの工場について従業員から複数の訴訟を起こされ、工場での人種差別に関連する和解金として数百万ドルを支払ったと伝えられている。テスラは現在、EEOCの調査を受けている。