Appleは生成AIの潮流にどれほど適応しているか?

ブームの大規模言語モデル(LLM)で沈黙が続くApple。社内では使われており来年「大きな発表」をすると言われるが、猛烈な周囲の速度についていけているか、疑問が浮かぶ。


Meta、Microsoft、Googleなど他のテクノロジー大手が、企業や一般消費者向けに独自の生成AI製品を迅速にリリースする中、Appleの不在は際立っている。

しかし、米国時間の19日、Appleのリークをよく受けるという評判のブルームバーグのMark Gurmanが行った報道によると、Appleは、一部のエンジニアが「Apple GPT」と呼ぶ独自のAI搭載チャットボットを開発中だという。同社はまだこの技術を一般に公開する確かな計画を持っていないとGunmanは書いている。

報道によると、このチャットボットは「Ajax」と呼ばれる独自の大規模言語モデル(LLM)フレームワークを使用しており、Google Cloud上で動作し、機械学習研究を加速させるために作られたフレームワークであるGoogle JAXで構築されている。Appleには複数のチームがこのプロジェクトに取り組んでおり、潜在的なプライバシーへの影響への対処も含まれているという。

Appleは従業員がChatGPTを使用することを禁止しているが、ブルームバーグは、エンジニアが社内で言語モデルAjaxを搭載したチャットボットを使用していると報じている。Ajaxは「機械学習開発を統一する」ために作られたとブルームバーグは伝えている。

Appleは、長い間自社のソフトウェアにAIを織り込んできたが、生成AIの分野ではかなり沈黙を守ってきた。最も有名なAIシステムは音声アシスタントのSiriで、テック企業の間でこのトレンドの火付け役となったが、批評家は長い間、Siriにはまだ長い道のりがあると主張してきた。

現在はAI分野におけるプレゼンスの拡大を目指していると見られる。これは、同社のAIと検索の責任者であるジョン・ジャンナンドレアとソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長のクレイグ・フェデリギが、AppleのAIプロジェクトを主導していることからも伺える。米メディア・グッドモーニングアメリカとの最近のインタビューでティム・クックCEOは、AI技術はAppleが「注視している」ものだと語った。

しかし、Appleの速度は足りているか疑問視される。Metaは米国時間18日、同社のLLMであるLlama 2をオープンソース化し、無料で商業利用できることを明らかにした。これにより、あらゆるプレイヤーがLLMの活用を開始するだろう。一方、Gunmanの報道によると、Appleは「AI関連の重要な発表」をしようとしているようだ。Appleが製品の閉鎖性にこだわることと、1年に一度大きな発表するというスタイルは、業界の猛烈な速度とは乖離があるかもしれない。

ニューヨーク・タイムズの報道によると、Siriに取り組んでいるチームを含む様々なチームが、言語生成コンセプトを日常的にテストしているという。