メタ、新型ARグラスの発売は2024年か

メタ・プラットフォームズ(Meta Platforms)は拡張現実(AR)プロジェクトの「Project Nazare」の一環として、2024年初頭にARグラスを発売することを目指していると報じられた。2026年には「より軽く、より高度な」モデルを、2028年には三段階のデザインを投入するという。

米テクノロジーメディアThe Vergeの新しいレポートによると、初期モデルは携帯電話から独立しているが、コンピューティングのために「電話型デバイス」が必要で、制御はCTRL-Labs(2019年9月に買収したスタートアップ)が開発した電気パルスベースのリストバンドに依存する。

この最初のモデルはAndroidをベースにしており、3Dビジュアル、アイトラッキング、外向きカメラ、ステレオオーディオ、比較的広い視野と「社会的に受け入れられる」外観を備えた「フル」ARを提供できると考えられている。目玉となる機能は、昨年秋の大規模なブランド変更に伴うビデオで描かれたMetaのように、他の人の「ホログラム」とのコミュニケーションだろう。CEOのマーク・ザッカーバーグは、これが単なるビデオ通話よりも夢中になれる体験を提供すると考えているようだ。

Metaはまた、あまりエキゾチックでないウェアラブル製品をリリースすることによって、その賭けをヘッジするかもしれない。ハイパーノヴァ(Hypernova)というニックネームの、電話とペアリングするスマートグラスは、小さなディスプレイで通知を表示する。Hypernovaも2024年にデビューする予定だ。

最初のProject Nazareのメガネの販売見込みは、どうやら控えめなようだ。Metaは、このメガネを「数万台前半」の規模で、マニアや開発者向けに販売するだけかもしれない。しかし、ザッカーバーグは、どうやらこれを重要視しているようだ。元スタッフがThe Vergeに語ったところによると、ザッカーバーグはARグラスがMetaにとって「iPhoneの瞬間」、つまり業界を揺るがし、会社を再定義するような発売を望んでいるという。

その野望を実現するかどうかは、また別の問題だ。Metaは、カスタム(Google Fuschiaベースなら)OSの計画の破棄や、スタッフの入れ替えなど、数々の挫折に直面している。プロトタイプのハードウェアにも限界がある。最先端のmicroLEDプロジェクターと導波路技術を使っているが、従来のメガネの約4倍の重さで、電池駆動時間はわずか4時間だ。