中国BYD、電気自動車用電池の世界市場で2位に躍り出る

中国のクリーンカー需要の急増を受け、BYD は7月の世界の電気自動車用バッテリーランキングでLGエナジー・ソリューション・リミテッドを抜いて2位に躍り出た。

中国BYD、電気自動車用電池の世界市場で2位に躍り出る

(ブルームバーグ) -- 中国のクリーンカー需要の急増を受け、BYD は7月の世界の電気自動車用バッテリーランキングでLGエナジー・ソリューション・リミテッドを抜いて2位に躍り出た。

中国の自動車・電池メーカーは7月に6.4ギガワット時の電池を供給し、13.3ギガワット時の巨大なCATLに次いで2位となった。ソウルのSNE Researchが5日に発表したデータによると、LGエナジーは4.4GWhで3位に後退し、日本のパナソニックホールディングスが2.9GWhでそれに続いている。7月の世界のバッテリー販売量は39.7ギガワット時で、前年比80%増であった。

累計のシェアランキングは、CATLが34.7%でトップ、LGエナジーが14.2%、BYDが12.6%で3位となり、順位に変動はない。

ガソリン価格の高騰により、ハイブリッド車やBEVへの乗り換えが進み、自動車メーカーの車両も電動化されているため、EVの需要は高騰を続けている。しかし、イギリスとドイツは補助金を削減し、アメリカは中国産の鉱物や部品への依存度を下げ、材料価格の高騰は電池のコストを押し上げるなど、EVメーカーは困難に直面している。

BYDの台頭|BYDは7月のEV用電池の月間販売台数が2番目に多い。

また、中国企業の中航鋰電科技(CALB)は、7月の売上高で韓国のサムスンSDIを抜いて6位にランクインした。

LG、サムスン、SKの韓国電池メーカー3社の合計市場シェアは25.9%と、前年の34.2%から低下した。

ブルームバーグ・インテリジェンスによると、中国の電池メーカーは、供給が逼迫する中で価格競争力を維持しているようだ。また、中国の電池使用量は、新エネルギー車の販売急増により、今年中にほぼ倍増すると予想されている。一方、韓国の電池メーカーは、米国製の電気自動車と電池を優遇する米国の新しい規則や、欧州で高まるEVへの「懐疑論」などに対抗する新しい戦略が必要だとSNEは述べている。

Heejin Kim. China’s BYD Jumps to No. 2 in Global Electric-Car Battery Market.

© 2022 Bloomberg L.P.

翻訳:株式会社アクシオンテクノロジーズ

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