
CNNのストリーミングサービスが開始後数週間で終了した顛末
CNNはストリーミングサービスCNN+を立ち上げから約1ヶ月で閉鎖した。これは、新しいオーナーが購読ベースの独立したニュースプラットフォームの実現可能性を信じていないことの表れだ。
[著者:Michael M. Grynbaum, John Koblin, Benjamin Mullin]ニューヨーク - 3月最後の月曜日の日没時、マンハッタンのミッドタウンにある高層ビルの101階で、CNNのスターたちが、ネットワークをデジタルな未来へと導くはずだったストリーミングサービス、CNN+の開始を祝う宴会に集った。
CNN+のための映画を監督したイーサン・ホークがアンダーソン・クーパーやカール・バーンスタインと交流し、ゲストはミニサイズのロブスターロールをかじりながら、ニューヨークのスカイラインの目もくらむばかりの景色に目を奪われていた。
CNNの新しいオーナーが彼らを現実に引き戻すのに3週間かかった。
メディア界と技術界を驚かせた動きとして、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーは木曜日に、4月30日にストリーミングサービス「CNN+」を突然閉鎖すると発表した。「今日の決定は信じられないほど難しいが、CNNの長期的成功のためには正しい決定だ」と、同ネットワークの次期プレジデントのクリス・リヒトはスタッフに語っている。
全国的なマーケティング・キャンペーンから、何百人もの新入社員、元『Fox News Sunday』ホストのクリス・ウォレスや元NPR共同ホストのオーディ・コーニッシュといった有名ブランドのキャスターとの大型契約まで、CNNは何千万ドルもの資金を投じて運営してきたが、この閉鎖は不名誉な終わりとなる。