黒田総裁の急激な手綱さばきの変化がもたらしたもの―Daniel Moss
日銀は世界に恩恵を与えたかもしれない。日銀が超金融緩和政策を抑制する衝撃的な動きは、我々に驚きを垣間見せた。2023年には、今回のような衝撃的な出来事ほどではないにしても、スリルと波乱が起こるだろう。

(ブルームバーグ・オピニオン) -- 日銀は世界に恩恵を与えたかもしれない。日銀が超金融緩和政策を抑制する衝撃的な動きは、我々に驚きを垣間見せた。2023年には、今回のような衝撃的な出来事ほどではないにしても、スリルと波乱が起こるだろう。
2022年にほとんどの主要国で行われた急激な利上げが歴史的なものであったとしても、少なくとも政策の方向性は明らかであった。持続的な高インフレと引き締め開始の遅れは、特に米連邦準備制度理事会(FRB)をはじめ、英国、ユーロ圏、オーストラリア、ニュージーランドでの積極的なキャンペーンを必要とした。FRBよりやや先行していた国々でさえ、容赦なく利上げを続けた。次の動きがどの程度のものか正確には分からなかったかもしれないが、かなり合理的な見当はついていたはずだ。借入コストは上昇し、上昇し、上昇した。