Appleのお高い新型ヘッドセットも捨てたもんじゃない: Dave Lee [ブルームバーグ・オピニオン]
Appleのヘッドセット「Vision Pro」。出典:Apple

Appleのお高い新型ヘッドセットも捨てたもんじゃない: Dave Lee [ブルームバーグ・オピニオン]

Appleのヘッドセット「Vision Pro」が現実世界でどのように扱われるかは分からない。Appleは月曜日、デジタルと物理的な世界の要素をミックスしたこのヘッドセットを発表し、性能とメインストリームの可能性について大きな約束をした。

(ブルームバーグ・オピニオン) – Appleのヘッドセット「Vision Pro」が現実世界でどのように扱われるかは分からない。

Appleは月曜日、デジタルと物理的な世界の要素をミックスしたこのヘッドセットを発表し、性能とメインストリームの可能性について大きな約束をした。このヘッドセットは何年も前から期待されていた。

Appleのプロモーションビデオや高度に制御されたデモ環境ではなく、このデバイスを広範囲に使用してこそ、AppleがiPhoneのようなヒット商品を手に入れたかどうか、いや、むしろ私たちの顔を見ているのかどうかが明らかになる。長時間の使用は快適なのか、それとも不快に感じるユーザーもいるのか。ハイテクスキー用ゴーグルのようなものを装着することに慣れるのか、それとも人前で装着するのがバカらしくなるのか。来年発売されるこのデバイスに、消費者は3,499ドルを喜んで使うだろうか?

ウォール街は、明らかにこの価格と時間軸に感心していない。Appleが過去最高値を更新し、時価総額3兆ドルに迫る勢いで株価が上昇した後、同社が何年もかけて開発した製品に世界が注目する中、株価は下落した。

しかし、Appleが「空間コンピューティング (spatial computing) 」と呼んでいる分野を軽視するのは早計だ。実際、Appleの最初のデバイスが人気を得られなかったとしても、月曜日の発表会で見たものは、新しいコンピューティング・プラットフォームとして不可欠なものになる可能性を示していた。

Appleは、多くのテクノロジー・オブザーバーが不可能だと考えていたことを実現した。それは、複合現実コンピューティングを面白く、魅力的なものにした。装着した人が閉ざされたような感覚になる競合製品とは異なり、Appleはテクノロジーの侵入を可能な限り抑えたデバイスを約束した。ヘッドセットを装着した人の目は周囲から見えるので、デバイスを外すことなくアイコンタクトのシミュレーションが可能である。この機能は、やがてあらゆる複合現実感デバイスに標準装備されるようになると思うが、あまりに当たり前すぎて、発明が必要だったことを忘れてしまいそうだ。

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