イーロン・マスク  インタビュー : FT紙「パーソン・オブ・ザ・イヤー」
2021年8月13日、ブランデンブルク、グリューンハイデ。プレスイベントでテスラ・ギガファクトリーの鋳造工場に立つテスラCEOのイーロン・マスク。Patrick Pleul/dpa-Zentralbild/ZB (Photo by Patrick Pleul/picture alliance via Getty Images)

イーロン・マスク インタビュー : FT紙「パーソン・オブ・ザ・イヤー」

フィナンシャル・タイムズは同紙の2021年の「パーソン・オブ・ザ・イヤー」にイーロン・マスクを選んだ。本紙は自動車業界にEVへの歴史的な転換をもたらした、物議を醸したテスラの最高経営責任者にインタビューした。

フィナンシャル・タイムズ

イーロン・マスクは、自分の批判には寛大でありたいと言う。しかし、他の自動車業界やウォール街の疑心暗鬼の軍団と何年も戦ってきたテスラの最高経営責任者のフラストレーションは抑えがたいものがある。

テスラのモデルSが、電気自動車(EV)がスタイルと性能で最高級車と競争できることを証明して以来ほぼ10年、モデル3がこの技術をより広い市場に提供してから4年が経つ。この間、マスクは倒産を食い止めながら、ほぼ独力でEVの市場を構築しなければならなかっただけでなく、ウォール街の空売り業者との駆け引きや規制当局とのつばぜり合いも始めている。

今年は、フォード、フォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツなど、さまざまな企業がEVに将来を託すことを明確に表明し、その正当性が証明された年だった。トヨタは350億ドルを投じてEVを製造することを発表し、最も新しい企業となった。

「長い間、他の自動車業界は基本的にテスラや私を馬鹿や詐欺師と呼んでいた」と、マスクはフィナンシャル・タイムズのインタビューで語っている。「EVはうまくいかない、航続距離も性能も実現できないと言っていた。そして、たとえそれができたとしても、誰も買わないだろうと」

マスクは、気候変動活動家が自動車メーカーをより持続可能な技術に向かわせるのに役立ったと考えている。しかし、彼は、自動車メーカーがようやくEVに移行する準備が整ったのには、ある重要な理由があると主張している。「私たちが有意義な方法でシェアを奪い始めるまで、彼らは反応しなかった」。

そのような考えを持つのは、彼一人ではない。ゼネラルモーターズの元副会長でクライスラーのプレジデントでもあるボブ・ラッツは、かつてテスラが生き残る可能性を疑っていたが、今では自動車業界に対するマスクの影響力を「信じられないほどだ」と言う。欧州の高級車市場にまで進出していることを指摘したラッツは「このためメルセデス・ベンツやBMWは彼を恐れている」と言う。

イーロン・マスクは今年、あらゆるところに顔を出している。至るところで物議を醸したが、それは奇しくも最近のビジネス界で最も影響力のある人物の一人となったことを証明している。

6,630万人のフォロワーを持つ彼は、その活発なTwitterアカウントを使って、当初ジョークとして始まった仮想通貨で、柴犬が登場するインターネット・ミームへのオマージュであるドージコインを宣伝してきたのだ。また、証券規制当局が彼のツイートで証券詐欺を行ったと非難し、2018年に2,000万ドルの罰金を支払ったにもかかわらず、SECを含む規制当局を煽り続けている。

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