ピーター・ティールら反ESG投資陣営の狡猾な政治活動 - リアム・デニング
ピーター・ティール、マイアミで開催されたBitcoin 2022 Conferenceにて。

ピーター・ティールら反ESG投資陣営の狡猾な政治活動 - リアム・デニング

億万長者のピーター・ティールが設立した新しい投資会社がESG批判の急先鋒に躍り出た。ティールは右派政治活動を加速させており、共和党トランプ派と歩調を合わせながら、ブラックロックらの投資方針への非難を繰り返している。

ブルームバーグ

(ブルームバーグ・オピニオン) --最近、確定拠出年金(401K)は、あなたがこれまでに行ったあらゆる間違った決断を数学的に抽出したものに過ぎないと感じるかもしれない。しかし、もっと悪いことに、あなたの投資が、「イデオロギー・カルテル」によって、何百万人もの無防備なアメリカ人に浅薄で分裂的な議題を押し付けるための手段に過ぎないとしたらどうだろう。

この言葉は、バイオテクノロジー企業の元幹部で作家のビベック・ラマスワミから発せられたものだ。彼は億万長者のピーター・ティールが設立した新しい投資会社の共同設立者である。この投資会社ストライブ・アセット・マネジメントは、ブラックロック、ステート・ストリート、バンガード・グループのビッグ3を相手に、顧客の最善の利益とは相反する政治的目標を推進するキャンペーンを組織していると非難している。要するに、ブラックロックのCEOであるラリー・フィンクらは、気候変動や制度的人種差別などに取り組むことを優先したいと考え、彼らが投資する何兆ドルものパッシブ投資資金を使って、企業にもそれを優先させるように仕向けるのである。ストライブはその逆で、「卓越した資本主義」、つまり、企業が政治的なものを捨て、良い製品やサービスを提供することに集中するよう働きかける。

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