
中国のEVメーカー、リチウムの代替としてより安価なナトリウムイオン電池を検討
中国の電気自動車メーカー、江淮汽車(JAC)は、リチウム電池に代わる安価な電池として、車両用の短距離ナトリウムイオン電池を実験している。国が支援するJACは、HiNa Battery Technologies Co.からの電池供給を受けることにした。
(ブルームバーグ) -- 中国の電気自動車メーカー、江淮汽車(JAC)は、リチウム電池に代わる安価な電池として、車両用の短距離ナトリウムイオン電池を実験している。
国が支援するJACは、HiNa Battery Technologies Co.からの電池供給を受けることにした。HiNaは2017年に設立され、特にナトリウムイオン電池に注力しており、リチウムイオン電池よりもエネルギー密度は低いが、不燃性で温度変化の影響を受けにくいため一般により安全だと考えられている。
両社は木曜日に中国江蘇省で開かれた業界会議で、HiNaの電池を搭載したデモカーを公開した。一回の充電での走行距離は約250キロメートルだという。
電池大手のCATLは、より手頃な価格のグリーンカーを幅広く量産するために、リチウムイオン電池よりも安価な原料(塩など)を使用した低密度の新世代の電池の開発に取り組んでいる、資金力のある企業の1つである。
炭酸リチウムが11月のピークから約30%弱含む中、リチウム価格の高騰がナトリウムイオン電池の開発に拍車をかけている。
HiNaの電池は、まだ認証と規制当局の承認が必要だ。JACは、フォルクスワーゲンとの合弁事業もあり、商用車の代名詞のような存在である。
Danny Lee. Chinese EV Maker Explores Sodium-Ion Batteries as Cheaper Lithium Alternative.
© 2023 Bloomberg L.P.
翻訳:吉田拓史、株式会社アクシオンテクノロジーズ