
中国のゼロコロナ政策が維持されるとの予想が大勢
専門家の多くは中国がゼロコロナ政策を維持すると予想する。オミクロン株は世界で最も厳しい封じ込め体制に試練を課しており、習近平が再選を目論む今年後半の党大会までは開放的な戦略に伴う政治的なリスクは看過されなさそうだ。
ゼロコロナ政策でほぼ2年間コロナウイルス感染症を克服してきた中国は、武漢での最初の発生以来最悪の波の真っ只中にある。間違いなく世界で最も厳しい封じ込め体制を突破したオミクロン株は、北京のゼロコロナの決意を試し始めている。
3月中旬に習近平国家主席がウイルス除去による経済的・社会的影響を抑えるよう呼びかけたにもかかわらず、大規模な閉鎖と大規模な検査が再開された。しかし当局は、製造業の深刻な混乱を避けるため、いくつかの措置をより柔軟で的を絞った機敏なものにするため、規則を微調整している。それでも、ゼロコロナの最後の生き残り企業は、他の国々がコロナウイルス感染症を風土病として扱うようになったとしても、この政策を放棄することを急いではいない。
世界第2位の経済大国である中国が、孤立を深めるようなアプローチをいつまで続けることができるのか、11月に取材した専門家も含め、今回の波がすでに揺らいでいる世界のサプライチェーンに圧力をかけるなか、私たちは問いかけた。多くの人は、北京が今年中に規制を緩和し、開放することはないだろうという、以前の評価に固執していた。中国のウイルス対策は、香港のウイルス危機を教訓に、より実践的なものになる可能性があると言う人もいた。
専門家の見方
オックスフォード大学の疫学教授であるチェン・ゼンミンは、高齢者のワクチン接種率が低く、医療体制も不十分なため、中国が再開する条件はまだ整っていない、と指摘する。
チェン教授は、アプローチにさらに手を加えるものの、大きな変化はなく、全体的な目標は「長い間」変わらないと予測している。これは昨年の彼の見解と同じである。11月に発表された北京大学の研究によると、もし中国が米国と同じような方法で再開すれば、他のどの国も経験したことのない規模の「巨大な感染症」に直面するだろうと予想されている。