アマゾン、大規模監視システムを主導した元NSA長官を取締役に迎える

キース・アレクサンダー元国家安全保障局(NSA)長官がアマゾンの取締役会に参加することを、同社は本日の証券取引委員会への提出書類で明らかにした。元国家安全保障局長官であり、米国サイバー司令部の初代司令官でもあるアレクサンダーは、エドワード・スノーデンのリークの際に長官として活躍したが、2013年に公職を引退した。

アレクサンダーは、スノーデンのリークによって明らかになった広範な監視システムに関与していたことから、物議を醸している人物。これらのシステムには、グーグル、マイクロソフト、ヤフー、フェイスブックのシステムを危険にさらした広範なデータ収集プログラム「PRISM」が含まれていたが、アマゾンは含まれていなかった。

アレクサンダーは、スノーデンのリークに関する報道に対して大々的に批判的であり、レポーターが文書を取材することを法的に制限すべきであることさえ示唆した。「新聞記者がこれらの文書をすべて持っているのは間違っている。5万件もの文書を持っているのに、あたかもこれがあたかもこれらの文書であるかのように販売したり、配ったりしているのは......意味がない」とアレクサンダーは2013年のインタビューで語っている。「私たちはそれを止める方法を考えるべきだ。どうすればいいのかわからない。それは裁判所や政策立案者の問題だが、私の見解では、これを許すのは間違っている」。

アレキサンダーが取締役に就任することで、アマゾンは近年同社が特に力を入れている防衛関連の契約に関する新たな人脈を得ることにもなる。アマゾンは最近、国防総省との100億ドルのクラウドコンピューティング契約の有力候補だったが、最終的にはマイクロソフトに敗れた。同社は現在、この契約に関連して連邦政府を相手に、ドナルド・トランプ大統領によるアマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)に対する個人的な発言が、プロセスをアマゾンに不利に働いたと主張して訴訟を起こしている。

Photo: "General Keith Alexander" by Atlantic Council is licensed under CC BY-NC-ND 2.0