FRBのインフレ対策の"間違え方"が不況の是非を決める - ポール・クルーグマン
ニューヨーク市立大学大学院センター(CUNY)教授のポール・クルーグマン。Based on Photograph by Christopher Goodney/Bloomberg

FRBのインフレ対策の"間違え方"が不況の是非を決める - ポール・クルーグマン

現在の状況は明らかに景気後退のリスクを高めており、その主な理由は政策立案者が相反する危険の中を進路を取ろうとしているためだ。もし不況になったとしても、どのような不況になるかは、FRBがどう判断を誤るかによって決まる。

ニューヨーク・タイムズ

[著者:ポール・クルーグマン]米国経済は依然として非常に好調で、たとえば、失業保険の初期申請件数は1969年以来最低の水準にある。しかし、誰もが景気後退について話している。そして実際、今後数年の間に景気後退が起こる可能性はかなり高いのだ。しかし、人々はその理由を理解しているのだろうか。

その答えの一つは、現在のデータがどのようなものであっても、近い将来に景気後退が起こる可能性は常にあるということだ。バンパーステッカーには書かれていないことだが、いろいろなことが起こる。例えば、誰も予想していなかった金融危機や、世界貿易を混乱させる戦争が起こる可能性は常にあるのだ。

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