
FRBの利上げの有無は今週発表されるデータ次第
米国の成長、インフレ、賃金に関する最新の数値が今週中に発表される。政府は第1四半期の国内総生産(GDP)の初期推定値を発表し、個人消費が堅調なスタートを切ったことを示すと予想される。
(ブルームバーグ) -- 米国の成長、インフレ、賃金に関する最新の数値が今週中に発表される。
政府は第1四半期の国内総生産(GDP)の初期推定値を発表し、個人消費が堅調なスタートを切ったことを示すと予想される。また、インフレ率は依然として高く、特に食品とエネルギー価格を除いたコア指標は高すぎることが確認されるだろう。
FRBは、翌日に発表される3月の個人消費支出指数(PMI)の月次データに、より関心を寄せるだろう。ロシアがウクライナに侵攻した後にエネルギー価格が急上昇した2022年3月と比較すると、ヘッドライン指標は年率で著しく低下するかもしれないが、コア指標はかなり高い水準にとどまるはずだ。
雇用コスト指数と合わせると、賃金と福利厚生が依然として上昇しており、2%のインフレ率と一致するには強すぎるペースであることから、2月の政策担当者は5月2日〜3日の会合で4分の1ポイントの追加利上げに傾くと思われる。
今週は、米国のインフレ期待、地域の製造業活動、消費者信頼感に関するデータも発表される予定だ。

ブルームバーグ・エコノミクスの見解
「基調的なインフレ率が本当に4~6%のペースで推移しているのであれば、ピーク時のフェドファンド金利5.25%でもほとんど十分である。それにもかかわらず、最近のFedspeakは、現在の引き締めサイクルの終わりが近いというFOMCでの共通の感情を示しており、5月の会合で最後の25bpの引き上げを行うことを強く示唆している」 −アンナ・ウォン、スチュアート・ポール、エリザ・ウィンガー、ジョナサン・チャーチ(エコノミスト)。
北米では、カナダ銀行が4月12日に4.5%の金利据え置きを決定した際の審議内容を公表した。ティフ・マックレム総裁は、同僚がさらなる利上げの可能性について議論したと述べている。
カナダ経済は、金利上昇の中で驚くべき回復力を見せている。この見解は、カナダ統計局が金曜日に発表する2月のGDPデータと3月の速報値で試されることになるだろう。
また、同日発表されるユーロ圏の第1四半期GDPは、おそらく成長率を回復しており、日本銀行の新総裁のデビュー会合も金曜日に行われる予定だ。