
大企業病に苦しむGAFA
「GAFA」と呼ばれる大手テクノロジー企業は大企業病に苦しんでいる。各社とも業績は素晴らしい。しかし、セクシーではなくなったのかもしれない。
「GAFA」と呼ばれる大手テクノロジー企業は大企業病に苦しんでいる。各社とも業績は素晴らしい。しかし、セクシーではなくなったのかもしれない。
Meta Platformsのマーク・ザッカーバーグは「マネージャがマネージャを管理して、そのマネージャがマネージャを管理して…というマネジメント構造は望ましくない」と語ったと米テクノロジーニュースレターCommand Lineが明らかにした。
1月初めには、同社の最高製品責任者であるクリス・コックスが、Metaのコミュニケーション・プラットフォームWorkplaceに、同社の組織構造を「フラット化」する必要性について書き込みをしたと、Command Lineは報じている。Command Lineのライター、Alex Heathは、これらが「さらなるレイオフの到来」を暗示していると考えている。Metaは11,000人以上をレイオフしたばかりだ。
AR / VR部門のCTOを勤めていたジョン・カーマックは昨年12月に同社を去る際に、組織の効率性の低さを指摘した。「とんでもない数の人材とリソースを持っていながら、常に自虐的になって努力を浪費している。これはどうしようもないことで、私たちの組織は、私が満足できるような効果の半分で運営されていると思います」。カーマックは伝説的なソフトウェアエンジニア。id Softwareの共同創業者の一人として有名で、Wolfenstein、Doom、Quakeなどの名作を支える技術の開発を主導し、現代の3Dレンダリングの基礎の多くを築いた人物である。
元GoogleプログラムマネージャーのAlex Komoroskeのリークされたプレゼンテーション資料は、Googleの規模やボトムアップの組織構造が、近年劇的に遅くなった原因だと仮定している。「Googleは、世界規模の問題に取り組むために素早く動くことを誇りとする場所だ。しかし、最近になって、ずっと、ずっと遅いと感じ始めています。一見単純に見えることでさえ、達成するのに時間がかかるようです」
Googleの肥大化と官僚主義に対する懸念は、もう何年も前から社内で指摘されている。2018年には、Googleの十数人のバイスプレジデントが、GoogleのCEOであるスンダー・ピチャイにメールを送り、同社が成長痛を経験しており、技術的決定の調整に問題があることを警告したと、ニューヨーク・タイムズは以前報じた。
Amazonの元従業員は米テクノロジーメディアRecodeに対し、同社がFire Phoneの生産をすぐに停止したことを引き合いに出し、実際に顧客のニーズを満たさない製品を停止することにあまり躊躇がなくなってきたと語った。また別の人は、ジャッシーが2021年にCEOに就任して以来、同社はムーンショットのアイデアに投資したり、検討したりすることにさえ消極的になっていると話したという。
Amazonは従業員数を2019年の80万人から、2022年第3四半期には150万人とほぼ倍増させた。Metaも2019年の4万5,000人から、その間に8万7,000人と従業員をほぼ倍増させた。Googleは2019年末から50%以上人員を増やし、2022年9月には18万7,000人になった。
「大は小を兼ねる」わけではなさそうだ。