
時価総額が半分に減ったがシーはまだ高い
【ブルームバーグ・オピニオン】10月に投資家の熱気が最高潮に達したとき、東南アジアのインターネット企業シー・リミテッド(Sea Ltd.)の市場価値は2,000億ドルを超えていた。今日では、その半分以下の価値しかない。しかし、まだまだ割高なのかもしれない。
【ブルームバーグ・オピニオン】10月に投資家の熱気が最高潮に達したとき、東南アジアのインターネット企業シー・リミテッド(Sea Ltd.)の市場価値は2,000億ドルを超えていた。今日では、その半分以下の価値しかない。しかし、まだまだ割高なのかもしれない。
ゲームと電子商取引の接点に位置し、急成長する市場にサービスを提供することで、いずれ利益がもたらされるという確信が、この大規模な成長の原動力となったのだ。しかし、米国での上場から4年が経過しても、それは実現していない。実際、昨年末までに約70億ドルの累積損失を計上しており、少なくともあと1年は赤字が続くことになる。
投資家やアナリストは、その評価を正当化するために、シーの急成長を指摘している。これは素晴らしいことだ。売上高は過去4年間で倍増しているが、その原動力となったのはオンラインゲームの基盤であり、最近ではeコマースでの存在感が増している。
「PUBG」や「Fortnite」に似たバトルロイヤルゲーム「Free Fire」は、地域全体でトップの売上を誇るタイトルであり続け、収益とユーザーエンゲージメントの両方を支えている。このような強みから、シーのデジタルエンタテインメント部門であるガレナ(Garena)は、売上総利益の大半を占めている。
しかし、株主から最も注目を集めているのは、コマース事業のショッピー(Shopee)だ。11月、経営陣は同部門の2021年の収益成長率予測を、従来の約127%から135%に引き上げ、収益は約51億ドルになると発表した。コロナウイルス感染症の影響は、この見通しの強さを部分的にしか説明していない。一方では、社会的な距離を余儀なくされた消費者が電子商取引を利用している。しかし、収入も落ち込んでおり、消費意欲も低下している。