中国チップ製造・武漢弘芯半導体、ファブ稼働前に倒産か

中国のエレクトロニクス業界誌「集微网」は、中国武漢の武漢弘芯半導体(Hongxin Semiconductor)が同社の従業員に連絡し、同社は施設の建設や製品開発を継続しようとしないと伝えたと報じている。

集微网によると、弘芯の上級管理職は社内グループで「会社の現状と相まって、仕事と生産を再開する予定がないため、会社は全従業員に2021年2月28日の末日までに離職申請を行い、2021年3月5日の末日まßでに離職手続きを完了させるよう求めることにした、休暇者はオンラインで申請できる」と伝えたという。

弘芯の少なくとも240人の従業員を抱えているが、従業員が 退職金を得られるかは不透明だ。

同社は、14nmと7nmのプロセスノードでマイクロチップを提供することを目指しており、必要な装置の一部を取得していた。しかし、開発許可を巡って建設業者や自治体との間で紛争が発生し、工場の建設に苦戦していた。また、資金調達の難しさも問題となっていた。

こうしたトラブルを受けて、2020年11月に武漢政府が同社を買収したが、効果はなかったようだ。

中国最大の老舗チップメーカーであるSMICは最近、米国の技術輸出に対する制裁により、10nmノードでの部品生産が困難になる可能性があることを認めた。日経新聞は28日、中国企業が米国の制裁から逃れようと、中古のチップ製造キットの入手に積極的になっていると報じた