
欧州におけるビッグテックの宿敵は、自らのルールを曲げている:Lionel Laurent
誰のための産業政策なのだろうか。パリやベルリンは当然ながら、大きなプロジェクトや大企業を優遇する傾向が強い。しかし、小さな隣国はあまり乗り気ではない。
(ブルームバーグ・オピニオン) --米国の3690億ドルのインフレ抑制法がもたらす競争上の脅威に部分的に対応するため、欧州連合(EU)が提案した複雑な国家補助規則の見直しを理解しようとすることは、ディナーパーティーで宇宙物理学者の隣に座るような、人生の屈辱的な瞬間の1つである。
「ネット・ゼロ時代のグリーン・ディール産業計画」には、企業やセクターに対する政府の支援の承認をいかに簡素化し、迅速化するかというアイデアがふんだんに盛り込まれているが、補助金の野放しにならないよう、規則や要件、制限も何重にも設けられている。グローバリゼーションの最盛期には遺物として扱われた産業政策が、今また話題になっている。