(ブルームバーグ) -- Meta Platformsが運営するTwitterの模倣版「Threads」では、数週間前からユーザーからパソコンで動作するバージョンを求める声が上がっていた。間もなく、同社はその願いをかなえることになりそうだ。
モバイル時代において、アプリの成功を左右するのは通常デスクトップ版ではない。しかし、Threadsは短いテキストの更新に重点を置いている。大規模なフォロワーを持つユーザーや広告を購入するブランドは、日中仕事用のコンピューターでX(旧Twitter)のデスクトップ版を開き、投稿のスケジュールやパフォーマンスの分析、プラットフォームで使っている資金の管理などを行うことが多い。これらの機能はまだThreadsには存在しない。
Threadsを率いるインスタグラムの責任者、アダム・モセリは先週、「ウェブ上ではもう少しだ」と述べた。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、早ければ今週中にもアップデートが行われると報じている。
Threads製品のアップデートが他にどのような機能を含むかは不明だ。同社はコメントを控えた。
Threadsは、他の部門が削減される中、Metaの成長にとって明るい話題である。7月5日にわずか数十人の従業員で発足して以来、同社は同グループに100人以上の人員を与えている。このプロジェクトがリピーターや有料広告主を惹きつけることができなければ、技術大手は投資家や従業員から批判を浴びるリスクを負うことになる。
エバーコアISIのアナリストによると、このツールは今月上旬のローンチから数日で1億人以上のサインアップを集め、今後2年間で約80億ドルの年間収益を生み出す可能性があるという。市場調査会社のSensor Towerによると、ピーク時から1日の利用者数は70%以上減少している。
初期の話題は一段落し、Threadsがインターネット文化のどこでその足跡を残すかはまだ不明だ。新しいオーナーであるイーロン・マスクのリーダーシップの下、新しく改名されたプラットフォームが大きな変化を遂げる中、かつてのツイッター・ユーザーを誘い込むチャンスはある。しかし、単にXの代替となるだけでは、急成長中のライバルTikTokから文化的な関連性を奪うには十分ではないとブルームバーグは報じている。 アプリのアップデートのペースと、ツイッターを利用したことのない新しいユーザー層にアピールできるかどうかにかかっている。
Why Threads, Meta's Twitter Killer, Needs a Desktop Version
By Alex Barinka
© 2023 Bloomberg L.P.
翻訳:吉田拓史、株式会社アクシオンテクノロジーズ