米中流階級はデータが示す以上に物価高に苦しんでいる―Philip Cornell
2023年1月12日、ニューヨーク市ブルックリン区のフラットブッシュ地区で、Ideal Fresh Marketで買い物をする人々。(写真:Michael M. Santiago/Getty Images)

米中流階級はデータが示す以上に物価高に苦しんでいる―Philip Cornell

2021年が教訓となるよう、そして誰もがその教訓を心に刻むよう願うばかりだ。大まかに言えば、経済学の分野では、賃金はインフレの深さを示す最も信頼できる指標であるという長年の定説が崩れてしまったのである。

(ブルームバーグ・オピニオン) -- 最終的にインフレがコントロールされれば、誰もが当然ながら喜ぶだろう。しかし、ワシントンDCやウォール街が一斉に息を吐き出したとしても、政策立案者はなぜ2021年の一般的な経済常識がそれほど間違っていたのかを理解するのに時間をかける必要があるだろう。

思い起こせば、一部には赤信号が灯っていたものの、経済の舵取りをする人々の間では、グローバルなサプライチェーンが修復されれば、コストの上昇は収まるという見方が一般的だったのである。そのため、米連邦準備制度理事会(FRB)は、後知恵で行うよりも慎重な利上げに踏み切ったのである。この反省は、非難というよりも洞察に近いものである。

この記事は有料会員のみご覧いただけます

購読する
既にアカウントをお持ちの方 ログイン