スタンフォード大、COVID-19の抗体医薬の治験を実施

スタンフォード大学医学部の研究者たちは、軽度から中等度のCOVID-19の初期症状を、特異的な抗体の組み合わせで軽減できるかどうかの治験を開始した。この試験の早期結果は今月下旬に予想されている。

全国の病院や医療センターで550人の参加者を登録することを目指して製薬会社の米イーライリリー社と加アブセレラ・バイオロジクス社によって開発された抗体薬の多施設臨床試験の一部。

治験責任医師Andra Blomkalnsは、COVID-19 の陽性反応が出た20から40人の参加者を登録することを期待していると述べた。

「目標は、病気の人をより早く良くすることができるかどうかを確認することであり、病気の長さとウイルスを排除する時間の両方を短縮し、他の人が病気になるのを防ぐのに役立つかを知ることだ。私はこの治療法は大きな期待が持てると思う」と教授で救急医学科長を務めるBlomkalnsはスタンフォード大の声明の中で語っている。

これは第二相試験(臨床試験第2番目の段階)であり、この治療法はすでにヒトでの安全性試験を受けており、現在は安全性と有効性の両方の評価が行われていることを意味する。

この実験的治療法では、COVID-19から回復した人の血液中で確認された抗体を使用する。スタンフォード大学の研究者は、ウイルスに陽性反応が出た場合、24時間以内に患者に連絡している。試験に参加することを選択した人は、救急科の研究エリアで注射を受けることになる。抗体治療を受ける人もいれば、プラセボ(偽薬)を受ける人もいる。

フォローアップ評価には、採血や、参加者の自宅で医療従事者が喉の奥から採取したサンプルが含まれ、12週間の研究期間中、様々な時間帯にどれだけのウイルスが体内にあるかを測定する。

「私たちの希望は、病気がさらに進行して臓器に損傷を与える可能性がある前に、病気の経過の早い段階で治療を効果的に行うこと」とBlomkalnsは述べた。

Image by United Nations COVID-19 Response