ロケットラボ、金星の雲の生命体を探索するミッションを自己資金で実施予定

ロケットラボは24日、金星の雲の中を約5分間、高度48〜60kmで飛行する小型宇宙船の開発とその打ち上げに自己資金を提供することを発表した。

ロケットラボはマサチューセッツ工科大学(MIT)のサラ・シーガー教授など、著名な惑星科学者と協力してこのミッションを設計した。

この民間ミッションは、来年5月に打ち上げられる予定で、小型液体燃料ロケット「エレクトロン(Electron)」で小型宇宙船と探査機を地球周回軌道に乗せる。その後、地球周回軌道を順次周回し、月の重力アシストを経て、2023年5月24日に金星遷移を行う予定である。2023年10月に金星に到着することになる。金星に到着すると、約20kgの小型探査機が金星の大気圏に投入されると想定される。探査機のミッションは、金星表面から48〜60km上空の雲層を通過する約5分間に集約される。

探査機は、深宇宙探査機としては小型で、雲の中の浮遊粒子を検出する装置である自発蛍光ネフェロメータからなる1kgの科学実験装置を搭載する予定だ。雲中の有機化学物質を探索し、その居住性を探るのが目的だ。探査機は約5分30秒かけて上層大気を通過し、その後、地表に向かってさらに降下しながらデータを送信し続けるのが理想とされている。