
SBGインターナショナルのCEO、5ヶ月で退任へ
昨年から幹部の離職が止まらないソフトバンクGに新しい「卒業者」が。ソフトバンク・グループ・インターナショナル(SBGI)CEOのミシェル・コンブは就任後たった5ヶ月で退社する。
(ブルームバーグ) -- ソフトバンクグループ・コーポレーションのミシェル・コンブは、元ソフトバンクG最高執行責任者のマルセロ・クラウレが退任した海外部門ソフトバンク・グループ・インターナショナル(SBGI)の責任者を就任から5カ月で退任することになった。
ソフトバンクGはニュースリリースで、SBGIマネージングパートナーのアレックス・クラベルが6月30日にコンブの後任として最高経営責任者に就任すると発表した。同部門は、ソフトバンクGのビジョンファンドと連携して新規投資の審査を行う一方、日本国外のグループ会社や投資先企業への運営支援も行っている。
コンブは、ソフトバンクGでの5年間のキャリアを閉じることになる。同社からはここ数カ月で重要な人物が相次いで退社している。クラウレは、創業者である孫正義と報酬や責任をめぐって対立し、同社を去った。4月には、ラテンアメリカ・ファンドの3人のマネージング・パートナーのうち2人が、独自のベンチャービジネスを立ち上げるために退社した。同月には、孫の長年の側近であったロナルド・フィッシャーも、ビジョンファンドの米国部門を率いる職を退任している。
孫は「SBGIの最も重要な投資と資産の一部で重要な役割を担ってきた人物であり、彼の将来の計画がうまくいくことを祈っている。彼が今後もソフトバンクファミリーの一員として、さまざまな投資先企業の役員を務めてくれることをうれしく思っている」。
今回の注目の退社は、投資会社にとって試練の時期に行われた。世界で最も有名な新興企業に5年間にわたり大量の資金を投じてきたソフトバンクGは、ハイテク企業のバリュエーションが世界的に下落した後の3月期、過去最高の損失を計上した。ソフトバンクGは今年、自社の財務の健全性に重点を置くため、取引件数を減らし、規模を縮小する予定だ。世界最大のハイテクファンドからの取引フローは、昨年の4分の1にまで減少するかもしれないと、孫氏は述べた。
ソフトバンクGによると、長年モルガン・スタンレーの投資銀行で働いてきたクラベルは、T-モバイルUS、ドイツテレコム、WeWork、OneWebといった企業へのソフトバンクグループの投資管理を支援し、Arm China、Boston Dynamics、InMobi、SB Energy、Goggoの取締役を務めている。
Min Jeong Lee, Takahiko Hyuga. SoftBank Group International CEO to Leave After Five Months.
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