![「第2の恒大集団」となりそうな中国デベロッパーが浮上:Shuli Ren [ブルームバーグ・オピニオン]](/content/images/size/w2640/2023/06/398683983--1-.jpg)
「第2の恒大集団」となりそうな中国デベロッパーが浮上:Shuli Ren [ブルームバーグ・オピニオン]
国内最大のショッピングモール運営会社である大連万達集団は今年初め、8億ドルの債券を発行した。5月末には、債券は1ドル=40セント前後で推移しており、投資家にはまだクーポンが1回も支払われていない。
(ブルームバーグ・オピニオン) -- そのドル建て債券は中国恒大集団も顔負けの猛烈な下落ぶりを見せた。国内最大のショッピングモール運営会社である大連万達集団は今年初め、8億ドルの債券を発行した。同社は2022年に記録的なデフォルトの波が押し寄せて以来、オフショア市場を利用できた最初のジャンク級デベロッパーである。5月末には、大連万達集団の2月発行分は1ドル=40セント前後で推移しており、投資家にはまだクーポンが1回も支払われていない。

4月下旬、大連万達集団が不動産管理子会社の香港での新規株式公開(IPO)を計画していたが、すぐには実現しないと発表したことから、警鐘が鳴り始めた。中国の株式監視機関が、不動産デベロッパーに対する詳細な株式調達政策を策定するために、より多くの時間が必要であると同社は述べた。これは急転直下の出来事だった。ここ数ヶ月、大連万達集団は珠海万達商業管理集団有限公司のIPOが間近に迫っているような印象を投資家に与えていた。
このIPOが年末までに実行できなかった場合、大連万達集団は約2年前に購入したIPO前の投資家に約400億元(56億ドル)の返済をしなければならないことになる。この不確実性は、大連万達集団を直ちに厄介な状況に追い込む。フィッチ・レーティングスによると、3月現在、同社は280億元の現金を保有しており、今後12ヶ月以内に償還期限が到来する220億元の債券を保有している。