タタ財閥のインドへの世界最大の賭け
2022年4月14日(木)、インドのムンバイで記者会見するタタ・サンズのナタラジャン・チャンドラセカラン会長。Dhiraj Singh/Bloomberg

タタ財閥のインドへの世界最大の賭け

エコノミスト(英国)
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インド資本主義のフロンティアを垣間見たいなら、南部のタミル・ナードゥ州を訪れてほしい。220ヘクタールの広大な敷地に、屋根にソーラーパネルを載せた新しい工場が立ち並んでいる。その工場では、タタがアップルに代わって最新のiPhoneの部品を製造しており、その過程で、これまで中国に集中していた世界最高水準のサプライチェーンが、ついにインドにつながったという。

このプロジェクトは1回限りではない。このプロジェクトは、インド最大の企業による900億ドル規模の新たな投資急増の一部であり、30年にわたるグローバル展開の戦略から自国市場に向けて再ポジショニングを図っている。インドに電子機器工場と半導体工場を建設するというタタの野望は、インド経済を一変させる可能性がある。「私は、今年がインドの10年になると固く信じています」と、グループを統括する持株会社、タタ・サンズを経営するナタラジャン・チャンドラセカランは言う。

戦略の変更は、ビジネス界で最も熱心なグローバリストが新たなメガトレンドに適応していく中で、心理的に劇的な変化が起きていることも反映している。例えば、戦略的製造業の中国からの撤退、新しいエネルギーシステムの台頭、インドではナレンドラ・モディ首相が提唱する産業政策などである。

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