ロシアへの技術隔離は米国に新たなリスクをもたらす
ロシアからiPhoneやAirbnbの出品から防衛用電子機器まで、あらゆるものを奪い取る技術飢餓キャンペーンは、ウラジーミル・プーチンをさらに中国の軌道に乗せる危険性をはらむ前例のない実験だ。

ロシアからiPhoneやAirbnbの出品から防衛用電子機器まで、あらゆるものを奪い取る技術飢餓キャンペーンは、ウラジーミル・プーチンをさらに中国の軌道に乗せる危険性をはらむ前例のない実験だ。
米国は輸出規制を手段として、ロシアからハイエンド産業や先端兵器に必要な部品を奪う取り組みを主導しており、プーチン大統領にウクライナ侵攻の決定の痛みを感じてもらうことを期待しているのである。そのため、コンピューター、チップ、センサーなどのメーカーはロシアへの出荷を停止せざるを得なくなっている。
同時に、米国の大手企業の多くは、さらに踏み込んで、事実上、ロシアに対する技術ボイコットを確立している。ウクライナの指導者も後押しして、ロシア人から技術やデジタル・プラットフォームへのアクセスを奪うことで、民衆の抗議行動に拍車をかけ、プーチンの軍事作戦を弱体化させようというのだ。