マスク、Twitter買収でプライベート・エクイティと資金調達交渉中

Twitterの非公開化に合意したイーロン・マスクはプライベート・エクイティ等の投資家と資金調達交渉を進めている。新たな投資家が見つかれば、マスク個人のTwitter買収をめぐる負担が軽減することになる。

ロイターによると、プライベート・エクイティ、ヘッジファンド、富裕層個人などの主要投資家は、買収のための優先株式融資の提供についてマスクと協議中であると、関係者は述べている。Apollo Global ManagementとAres Managementは、資金提供について協議しているプライベート・エクイティ企業の1つだ。

先週、マスクはTwitterの買収に合意した後、85億ドル相当のテスラ株を売却したことを明らかにした。ロイターによると、この新たな資金調達は、優先株または普通株の形で行われる可能性があり、マスクがこの取引に投じた210億ドルの現金出資と、テスラ株を担保にした融資を減らすことができると、関係者は述べている。

マスクは潜在的な投資家に対して、わずか数年後にソーシャルメディア企業を株式公開に戻す可能性があると語っているという。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道によると、マスクはTwitterを買収してから最短で3年以内に新規株式公開(IPO)を実現する計画だという。買収は、Twitterの株主と規制当局の承認などの条件付きで、今年後半に完了する見通しだとされる。

テスラの責任者であるマスクは、プライベート・エクイティなどの投資家に話をしており、彼が自ら出資する予定の210億ドルを分担してくれる可能性がある。残りの資金は融資から得ている。参加を検討している企業のひとつにApollo Global Managementがあると、WSJは報じている。

プライベート・エクイティは、スポットライトの当たらない場所で企業を立て直し、5年程度で再び上場させることを視野に入れて、企業を非公開にすることが多い。世界一の富豪とされるマスクは個人でプライベート・エクイティの役割を果たしていることになる。