
VW、米国にEV工場を建設する絶好の機会到来と語る
フォルクスワーゲン(VW)の「スカウト」ブランドのCEOであるScott Keoghは、1849年のカリフォルニアのゴールドラッシュと、国産EVにインセンティブを与えるインフレ抑制法(IRA)を同一視している。
(ブルームバーグ) -- フォルクスワーゲン(VW)の新ブランド「スカウト」がサウスカロライナ州に20億ドルの工場を建設している。
「スカウト」ブランドのCEOであるScott Keoghは、1849年のカリフォルニアのゴールドラッシュと、国産EVにインセンティブを与えるインフレ抑制法(IRA)を同一視している。「アメリカに工場を建てるのに、これほど良いタイミングはありません」と20日に語った。
VWは、新しいプラグインピックアップと頑丈なSUVを製造するために、台湾のFoxconn Technology Groupのような契約メーカーを雇うことを検討した。しかし、ジョー・バイデン大統領が8月に署名したIRAは、1台あたり最大7,500ドルの消費者控除を拡大し、アメリカでEVとバッテリーを製造するためのインセンティブを追加した。その結果、VWはサウスカロライナ州コロンビア近郊の1,600エーカーの土地に自社施設を建設し、2026年の開業時には4,000人の従業員を雇用すると確信した。
2026年の操業開始時には、4,000人の従業員を雇用する予定。「州やインフレ抑制法からもたらされるあらゆる機会を考慮すると、工場を自社で運営するのが最も賢い方法でした」と、Keoghは工場所在地で記者とのブリーフィングで述べている。「『早く行けばいい場所が取れるし、遅く行けば見逃すかもしれない』と思っていましたね」。
VWは昨年、インターナショナル・ハーベスターが1960年から1980年まで販売していたスカウトブランドを復活させ、ドイツの自動車メーカーが何十年も挫折してきた米国市場に食い込むことを期待している。VWは2021年に完了した取引でNavistarを買収した際に、このブランドを取得した。
スカウトの新工場は、最終的に年間20万台のSUVとフルサイズピックアップを生産し、フォード・ブロンコやジープ・ラングラーといったアメリカの雄、そしてリビアン・オートモーティブのトラックやRS1 SUVといった新参者に対抗することを目的としている。
VW Says There’s Never Been a Better Time to Build an EV Factory in the US.
By Keith Naughton
© 2023 Bloomberg L.P.
翻訳:吉田拓史、株式会社アクシオンテクノロジーズ