アジア第2位の富豪アンバニ、シンガポールにファミリーオフィスを開設する超富豪の仲間入り

インドの大手財閥リライアンス・インダストリーズの会長でアジア第2の富豪であるムケシュ・アンバニが、シンガポールにファミリーオフィスを開設すると、ブルームバーグがこの動きを知る関係者の話を引用して報じた。

ブルームバーグによると、アンバニは、ファミリーオフィスを開設する以外に、業務を軌道に乗せ、採用を監督するマネージャーをすでに選んでいるという。彼はまた、シンガポールの拠点が1年以内に運用開始されることを望んでいる。

2020年11月、ヘッジファンドの大富豪レイ・ダリオは、アジアの投資を管理するためにシンガポールにファミリーオフィスを設立した。掃除機億万長者のジェームズ・ダイソンは、2019年にダイソンの本社をシンガポールに移転したときから、すでに同市にファミリーオフィスを構えていた。

グーグルの共同創業者であるセルゲイ・ブリンも彼らの後を追い、2021年2月に市内にファミリーオフィスを設置した。その数カ月後の2021年10月には、デビアスの元会長ニッキー・オッペンハイマーとつながりのあるオッペンハイマー・ジェネレーションズもシンガポールにユニットを設立したとブルームバーグは伝えている。

シンガポールに設立されたファミリーオフィスは、2022年7月のシンガポール金融管理局(MAS)の最新推計によると、2020年末の400社から約700社に増えている。

シンガポールには長蛇の列が出来ているようだ。ブルームバーグの6月の報道では、シンガポールで登録を試みるファミリーオフィスは、1年前の約半分に比べて少なくとも8カ月の待ち時間に直面しているという。大挙するファミリーオフィスが貴重な税制優遇措置を受けるためにはシンガポール金融管理局(MAS)の認可が必要だ。

純資産837億ドルのアンバニは、ブルームバーグ・ビリオネア・インデックスによると、アジアで2番目の富豪である。2021年のリライアンスの年次報告書によると、石油精製以外に、食料品、衣料品、宝石、玩具の小売店の広大なネットワークを支配している。また、近年は通信にも参入し、インドの無線通信とスマホの普及を後押しした。